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長尺精密シャフト SCM435

旋盤に向かって加工する作業員
Highlight
産業機械 旋削 研削 熱処理あり

他社で振れが規格に入らず、
当社に回ってきた案件です。

工作機械の主軸と刃物が切削油を浴びて金属を削る様子

写真はイメージです。実際の製品は、お客様の許諾を得た範囲でのみ掲載しています。

仕様

部品名長尺精密シャフト
材質SCM435(クロムモリブデン鋼・調質材)
寸法φ25 × L980mm(細長比 39)
寸法公差はめあい部 φ25 h6(0 / −0.013)
振れ0.02mm 以内(両端センタ支持での全長振れ)
表面粗さはめあい部 Ra0.4、その他 Ra1.6
数量初回 20本 / 現在は月産 60本のリピート
納期初回 20営業日 / リピート 12営業日

課題

お客様は、それまで別の加工先に発注されていました。ところが振れが0.05mmほど出てしまい、組み付け後に異音が出るという不具合が続いていたそうです。図面の指示は0.02mm以内。細長比が39ある形状で、この値を安定して出すのは簡単ではありません。

  • 切削の力で材料がたわみ、削り終わると中央が太くなる
  • 調質材のため内部に応力が残っており、削るほど曲がりが出る
  • 掴み替えると、その位置で段差ができる

対応

主軸貫通の旋盤で掴み替えをなくした

材料を主軸に通したまま、送りながら削る構成にしました。980mmを一度で通せるので、掴み替えによる段差が原理的に出ません。この機種を持っている工場は多くないため、ここが最初の分かれ目になります。

振れ止めを2箇所に増やし、当てる力を調整した

通常は1箇所ですが、全長の1/3と2/3の位置に2箇所当てました。強く当てると支えた箇所が痩せるため、1本目を削って測り、力を3回調整しています。ここに半日かけました。

荒削りのあと、24時間寝かせた

調質材は削ると内部の応力が解放され、時間をかけて曲がります。荒削りの直後に仕上げると、出荷後に曲がりが出ます。1日置いて曲がりきらせてから、仕上げと研削に入る工程にしました。

結果

初回20本の全数で、振れは最大0.018mm。規格の0.02mmに収まりました。組み付け後の異音も出ていないとのご報告をいただいています。現在は月産60本のリピートに移り、治具ができたぶん納期も12営業日に短縮しています。

この事例で費用がかかった箇所

荒削り後に24時間寝かせる工程を入れたため、リードタイムは他社見積りより3日長くなりました。単価も1割ほど高くなっています。ただ、不具合による手直しと再納入がなくなったぶん、お客様側の総コストは下がったと聞いています。最初にこの説明をしてご納得いただいてから着手しました。

Works

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